2023/04/10 23:03

猫の社会化

 
 我が家の猫のレフ君は、サイベリアンキャットの1歳の男の子です。彼には、得意なことや好きなことがたくさんあります。
 公園では、宙を舞う葉や虫をおいかけ、木によじ登ってはあたりを見渡し、自然を満喫しています。見知らぬ人に声をかけられると、誇らしげにしっぽを直立させて、自分からすり寄ります。はじめてあった犬でも、彼が好意的であれば、鼻を近づけて挨拶をします。病院では、名前を呼ばれると自ら診察台に飛び乗り、好奇心を全開にしてあたりを嗅ぎまわります。車窓を眺めながらドライブすることも、カートから身を乗り出してショッピングすることも、大好きです。
 どんな時も友好的で自信と好奇心にあふれる猫が、レフ君です。レフ君が、両親から受け継いだ気質もあるのかもしれません。けれども、そのように育てたいと、私自身が意識して関わっていたのも事実です。つまりは、レフ君との暮らしにおいて「社会化」というキーワードを、できるだけ心に留めてきました。
 日常的に外を散歩する犬にとっては、「社会化」の重要性が指摘されています。犬の場合、成長過程の適切な時期に「社会化」が不足すると、家族以外の人や他の犬に対して強く威嚇するなど、様々な問題行動があらわれやすいと考えられているからです。しかし、猫についてはどうでしょうか?
 1950年代に猫用のトイレが開発されてから、猫の完全室内飼いが可能となり、感染症や、交通事故といった危険は避けることができるようになりました。一方で、屋内だけでは心身のエネルギーを十分に発散することができずに様々な問題行動を呈する猫や、来客がたずねてくると奥に隠れたまま食事も喉を通らなくなる猫、外出を極度に嫌がり通院もままならない猫の話もよく耳にします。   
 また、どんなに私たち飼い主が、愛猫にとっての環境がかわらないように配慮したとしても、不幸にして飼い主にさえままならない変化に遭遇することはありえます。飼い主自身が病気となり、愛猫と離れなければならなくなったり、被災して、愛猫と一緒に避難生活を余儀なくされることもあるかもしれません。そこまでのことがなかったとしても、新しい刺激や環境に対して、恐怖や攻撃性をあらわにしやすい猫の生活は、ストレスが多く、生きづらさを抱えたものとなるでしょう。
 私が愛してやまないレフ君には、この先、様々な変化に遭遇しようとも、しなやかに、たくましく、彼の猫生を最大限に楽しんでもらいたいと願いました。 
 レフ君を生後65日で迎え、彼の「社会化」に取り組んできて1年余りがたった今、私は確信しています。猫にも「社会化」は必要であり、それは、人と猫との暮らしを、きっとより豊かなものにしてくれます。
 次回は、私がレフ君と取り組んできた「社会化」について、より具体的にお話させていただければと思います。

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@pirkanupuri様


「猫育」というキーワードをレフくんママさんを通し、初めて知りました!
猫も人も、性格を織りなすのはもって生まれたもの以外に、成長過程での環境や周囲の関わり方もとっても大事なのだということ、、、レフくんママさんのInstagramの投稿では、スケールの大きな猫育に触れることができます^^
次回のコラム、楽しみにしています✨



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